弘法大師空海に高野山を授けた神として広く崇敬されている世界遺産の神社です。
丹生都比賣神社(にうつひめじんじゃ)の御祭神と由緒
御祭神は、第一殿・丹生都比賣大神(稚日女尊)、第二殿・高野御子大神、第三殿・御食都比賣大神、第四殿・市杵島比賣大神。
丹生都比売命は、記紀等には登場しない女神でその出自は不明。
アマテラスの妹神・稚日女尊(わかひるめのみこと)ともいわれますが、
これはヤマト王権とつながった際に生じた伝承の可能性があります。
御祭神の名前にある「丹(に)」とは水銀を含む赤土のこと。
水銀は塗料や染料に使用される重要な資源で、その鉱脈のあるところに「丹生」の地名と神社があり、
ここ丹生都比売神社は「丹生」を祀る総本社なのだそうです。
日本書紀では、神武東征軍は、紀ノ川下流域で名草姫を討ったのち、
丹敷戸畔(丹敷姫)を討ったとされており、このとき丹敷姫の放った毒に苦戦したとあります。
これについて、神武軍は水銀という戦略物資を狙って丹敷姫を攻撃し、苦戦したのは水銀中毒によるもの。
丹生都比売命は丹敷姫ではなかったかとする説があるそうで、そんな気になってきました。
古代史は謎が多く、これもまた面白いところと思います。
参拝日:2011年6月5日(日)
12:40着。今日は予備知識なしで、紀ノ川を下流から上流に、
日前国懸神宮、伊太祁曽神社、丹生都比賣神社と紀伊国一の宮を巡拝してきましたが、
神武東征の流れに沿ったよいルートだったようです。
今回、初めて和歌山県を訪れましたが、非常に奥深いところでした。
外鳥居。
境内案内図。
輪橋。
禊橋・中鳥居。
社殿。
楼門。
本殿は見えず。。