愛知県名古屋市に鎮座する熱田神宮にお参りする

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三重県の多度大社から車で東京江東区の自宅に戻る途中に立ち寄りました。 名古屋駅からは車で20分程。都会にありながら多くの緑に囲まれているとても格式の高い神社で、 地元の人々から「あつたさま」と慕われています。
私は14年前に一度ツマと訪れていますが、手元には二人で撮った写真が数枚あるだけで、そのときの記憶はほとんどありません。。今回はしっかり参拝したいと思います。

熱田神宮の御祭神と由緒

御祭神は熱田大神こと天照大神。 皇位の象徴である三種の神器の1つ、草薙剣(くさなぎのつるぎ)が祀られています。

神話によると、草薙剣は、天照大神の弟、素盞嗚尊(すさのおのみこと)が出雲でヤマタノオロチを退治した際、ヤマタノオロチの尻尾から出てきた剣で、スサノオはこれをアマテラスに献上します。アマテラスは、孫のニニギが地上に降りたつときに、 鏡、勾玉とともにこれを持たせました。

時代が下り、第12代景行天皇の皇子、ヤマトタケルは、天皇から反乱者を討伐するため東国に遠征を命じられました。その際、叔母のヤマトヒメから草薙剣を授けられます。 ヤマトタケルは、神剣のご加護により東国を平定した後、尾張国造の女(むすめ)ミヤヅヒメと結婚しました。
その後、尾張の伊吹山に悪い神がいる聞き退治に出かけますが、 このとき、神剣を妃のミヤヅヒメの元に置いて持っていかなかったために、命を落としてしまいます。

ミヤヅヒメはこの神剣を手元に置いていては畏れ多いと、社に奉納したのが熱田神宮の起源と言われています。

ちなみに、熱田神宮のご利益は諸願成就。 草薙神剣の強大なパワーによって、あらゆる願いが叶うといわれています。

参拝日:2017年7月16日(日)

それでは参りましょう。正門(南門)からスタート。

熱田神宮

西門のところにあった境内案内図。地図は北が左で、右端に南門があります。

熱田神宮

南門から参道をまっすぐ歩いていったところに第二鳥居。

熱田神宮

手水舎。

熱田神宮

献酒。

熱田神宮

御神木の大楠。樹齢は1000年以上とのこと。

熱田神宮

第三鳥居をくぐると本宮が見えてきます。

熱田神宮

本宮(ほんぐう)

拝殿。

熱田神宮

熱田神宮

奧に見えるのが本宮。建物の造りは伊勢神宮とよく似ています。

熱田神宮

ちょうど結婚式をやっているところでした。

熱田神宮

神社での結婚式、素敵です。自分ももう一度神社で挙げなおしたい!!

熱田神宮

こころの小径

本宮の周囲を巡る「こころの小径」は、熱田神宮のなかでも特に神聖な場所。 本宮の北西にある天照大神の荒魂(あらみたま)を祀る「摂社・一之御前神社」は撮影禁止になっています。

清水社

小径を進んだ先、本宮の東側にある清水社の御祭神は水の神様である罔象女神(みずはのめのかみ)。 こちらは、イザナミが亡くなる間際にした「尿(ゆまり)」から生まれた神さま。

熱田神宮

清水社右奥の湧水。その水で眼を洗うと目が良くなるという言い伝えがあるそう。

熱田神宮

摂社・御田神社(みたじんじゃ)

清水社の先、径の反対側にある神社。御祭神は大年神(おおとしのかみ)。 素盞嗚尊(すさのおのみこと)の御子で五穀豊穰の守護神。

熱田神宮

土用殿

かつては本宮の玉垣内にあり、草薙剣を祀った御殿。

熱田神宮

摂社・龍神社

御祭神は吉備武彦命(きびたけひこのみこと)と大伴武日命(おおともたけひのみこと)。 二人は、ヤマトタケルの東征の際、従者としてつけられた神さま。

熱田神宮

本宮周辺はこれくらいにして、参道を南下していきます。

信長塀

第三鳥居の両脇の土塀。織田信長は、桶狭間の戦いの前に熱田神宮に必勝祈願をしています。 これは信長がその大勝のお礼として奉納した土塀といわれています。

熱田神宮

西八百万神社

信長塀の手前、参道の西側にある神社。西国の神々が祀られているそうです。

熱田神宮

東八百万神社

信長塀の手前、参道の東側にある神社。東国の神々が祀られているそうです。

熱田神宮

大幸田神社(おおさきだじんじゃ)

御祭神はスサノオの御子で五穀をはじめ食物を司る宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。 全国のお稲荷さんで祀られている神様。

熱田神宮

内天神社

御祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)。オオクニヌシを補佐した天津神。 医療の神、酒造りの神、温泉の神。

熱田神宮

六末社

ヤマトタケルや尾張国造に関係する神々が祀られています。

熱田神宮

菅原社

御祭神は菅原道真。西門を入ってすぐのところに鎮座しており、内天神社に対して外天神社とも呼ばれるそうです。

熱田神宮

さらに参道を南に戻ります。

徹社(とおすのやしろ)

御祭神は天照大神の和魂(にぎみたま)。 神の霊魂には荒魂と和魂の両面があるとされ、和魂は慈しみ加護してくださる側面だそうです。 荒々しい側面である荒魂は本宮の奥の「摂社・一之御前神社」に祀られていました。

熱田神宮

楠御前社(くすのみまえしゃ)

御祭神はイザナギとイザナミ。イザナギはアマテラスの父神。 種々の病気を治す、安産の神として信仰されています。

熱田神宮

摂社・南新宮社(みなみしんぐうしゃ)

御祭神はスサノオノミコト。疫病退散のご利益。

熱田神宮

摂社・孫若御子神社(ひこわかみこじんじゃ)

御祭神は天火明命(あめのほあかりのみこと)。 天孫ニニギの兄あるいはその子といわれる神さまで、尾張氏の祖とされています。

熱田神宮

摂社・日割御子神社(ひさきのみこじんじゃ)

御祭神は天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)。 アマテラスとスサノオの誓約で生まれた神さまでニニギの父。稲穂の神、農業神。

熱田神宮

第一鳥居の外側、左手に別宮があります。

別宮・八剣宮(はっけんぐう)

本宮と同じ造りの社殿。本宮同様に、熱田大神を主祭神に、 相殿神には、天照大神、素盞嗚尊、日本武尊、宮簀媛命(みやすひめのみこと)、 建稲種命(たけいなたねのみこと)が祀られています。
建稲種命は、ミヤヅヒメの兄で、尾張地方繁栄の礎を築いた神とされています。

熱田神宮

熱田神宮

摂社・上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)

ミヤヅヒメの父で、尾張国造・乎止與命(おとよのみこと)が祀られています。

熱田神宮

以上で参拝は終了。とにかく広大で盛りだくさんの神社でした。 境内には本宮、別宮、摂社8社、末社19社が祀られているそうです。 すべては確認できませんでしたが、写真を載せていないものも含めて、 滞在時間2時間で、本宮、別宮、摂社7社、末社16社をお参りできました。

熱田神宮

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