7月最初の日曜日は生憎の雨でしたが、今年上半期の穢れを祓いに上総国一之宮・玉前(たまさき)神社に出かけてきました。
玉前神社への参拝は、全国の一の宮を巡拝をしていた2011年1月以来、9年ぶり。
このときは「平成大修理」の最中で、拝殿と本殿がシートに覆われていました。
10年がかりで行われた大修理は2017年に竣工し、今回はじめて拝殿と本殿を見ることができました。
玉前神社の由緒と御祭神
創祀年代は不詳ですが、平安時代の延喜式神名帳で名神大社としてその名を列せられており、
それ以前から崇敬を集める古社と考えられています。
神社がある場所は、今でこそ海岸線から離れていますが、縄文弥生の時期には港湾の入口となる岬の先端だったとも
言われています。岬の先端ならば古来より信仰の対象となるような場所ですから、その頃から何らかの祭祀が行われていたかもしれません。
御祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)。
玉依姫命は、姉である豊玉姫命が産んだ鵜茅葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の乳母。
後にその妻となり、初代天皇神武帝の母となった神さま。
そのことから、縁結びや子授け、安産といった御神徳があるといわれ、北条政子もここで安産祈願をしたのだそうです。
社名については、玉浦(たまのうら:現在の九十九里浜)の入口に位置する岬の先端(前)にあったからという説、
御祭神に由来するという説など諸説あるそうです。
参拝日:2020年7月5日(日)
一之鳥居
ニ之鳥居前の茅の輪。茅の輪くぐりをしようと思ったのが今日ここに来た動機でした。
御神水。古代の聖地の条件は、岬先端ないし湾の最深部、それに湧水があることなんだとか。
三之鳥居。
三峯神社。秩父の三峯神社から勧請した伊弉諾尊と伊弉册尊が祀られています。
玉前稲荷神社。
さざれ石。
子宝いちょう。雄株(右)、雌株(左)、こども(中)の順に両手で触れて子宝を願うとよいとのこと。
拝殿。
拝殿と幣殿、本殿。現在の建物は江戸中期の1687年に竣工されたもの。
神楽殿。
招魂殿。日清、日露以降第二次大戦まで一宮出身の325柱の戦没者が祀られているそう。
参集殿。新しい建物でトイレが綺麗でした。
参集殿入口には、上総十二社祭りの神輿が鎮座。9月の例祭はコロナで中止になってしまいました。。
十二神社。一宮町内に昔から祀られた神々が明治初年に合祀されたもの。上総十二社とは関係ありません。
はだしの道。はだしで三周廻ると幸運が訪れるとのことですが、雨だったので断念。
平廣常顕彰碑。平安時代末期、上総国に大きな勢力を有していた武将、上総広常の玉前神社への篤い信仰を顕彰した石碑。広常は、頼朝に協力して鎌倉幕府樹立へ導いた立役者の一人でしたが、後に謀反の疑いをかけられ誅殺されてしまいました。
最後に社務所で御朱印を頂きました。コロナの影響で通常は書き置きですが、御朱印帳と一緒の場合は直書き。 ちょうど御朱印帳が一杯になったので御朱印帳とともに直書きのものを頂きました。