福井県と滋賀県の県境、柳ヶ瀬山のにある玄蕃尾城は、1583年の賤ヶ岳の戦いで柴田勝家が本陣を置いた城。 勝家はこの城で戦うことなく撤退、その後再利用されることもなかったため、 遺構が良好に残されているとのこと。城マニアにとても人気の城だそうです。
福井県側から行く場合、北陸自動車道と並行に走る県道140号を柳ケ瀬トンネル入口手前で左折。 そこから林道を2Kmほど行き、突き当たったところが登城口で、ここに車が6台ぐらい停められるスペースがあります。林道はカーナビの地図にもgoogleのマップにも出て来ませんでしたが、県道140号沿いにある気比神社を目的地に設定したところ、スムーズに辿り着けました。
車を停めた右手に登山道があります。主郭まで徒歩20分の表示。
5分程で、久々坂峠(くぐさかとうげ)の標識。
玄蕃尾城まであと500mの表示。 ちなみに反対方向の行市山砦は、勝家の甥で玄蕃尾城の名前の由来になっている佐久間玄蕃盛政が布陣した砦です。 勝家軍は、盛政が大岩山砦を急襲して緒戦に勝利しますが、賤ケ岳砦付近で秀吉軍に逆襲され、 その最中に前田利家が戦線を離脱。結果、総崩れとなり敗走しました。
しばらく山道を登ると、まっすぐな削平地に出ました。
先に行くと右手にすり鉢状の空堀。空堀は結構な迫力でしたが、ここはまだ城の手前。
案内板。県境なので滋賀県と福井県の両方の住所が書かれています。 この先、縄張図通りの景色でした。
ここからが城域です。
南虎口(大手虎口)。
南虎口を入った左手に空堀。何となくここを歩いて行ってしまいそうですが、大手郭はこの上です。
大手郭。
東虎口。
虎口の東側は、鍵型に折れる土塁。
虎口郭。
南の馬出郭を主郭側から。馬出郭は主郭の虎口の機能があったそう。右のほうが今歩いてきた虎口郭の方向。
土橋から主郭。
土橋から東側。奥に見えるのは腰郭。
土橋から西側。大きな空堀。
主郭。奥の少し高くなっているところは櫓台です。
櫓台から主郭全体を見たところ。櫓台には礎石が残っています。
主郭から東の張出郭へ。
張出郭。下に見えるのは先程主郭手前で見た腰曲輪。
腰郭側より、前に見える土塁は右から張出郭、主郭、馬出。
主郭北側の虎口。
主郭北側の虎口にも馬出郭。
さらに北へ、土橋と空堀。
搦手郭。
搦手郭の横堀と二重になった土塁。
北虎口。
初心者でも複雑な構造がよくわかりました。
敦賀市ホームページにある縄張図を見ながらまわるのがおすすめです。
玄蕃尾城のご案内