能島城は、中世の瀬戸内海航路を支配した村上海賊が拠点とした城。 瀬戸内海の芸予諸島、伯方島と大島の間にある小さな島、能島全体が城域です。
訪問日:2020年11月22日(日)
能島へは、運航日が7月から3月の間の原則土日、要事前予約で、
10人以上参加がないと出航しない船に乗らないと上陸できません。
予約を取ってから、なんだか世間がコロナで騒がしくなりました。
私が出かけるような場所は、ここを含めて密はないはずですが、それでも十分に注意して行動しました。
船は11:45の便を予約。今日は早朝に広島の三原城を散策してから、
集合場所の村上海賊ミュージアム(能島水軍)に向かいます。
三原城からはしまなみ海道を通って約90分。
カレイ山展望公園
今日の天気は午前は晴れ。午後から曇りで夕方からは雨予報。
帰りに寄ろうと思っていたのですが、遅くなると天気が悪くなるかもしれず、
船の集合時間までまだ少し時間があったので、先に立ち寄りました。
カレイ山展望公園は、能島城を見渡せる公園です。
左が能島で右がその属島の鯛崎島。二つの島がセットで能島城です。
広角で撮った写真。能島の後ろは鵜島。右の港が集合場所の宮窪漁港。ここから船に乗って能島に渡ります。
左に目を向ければ、伯方・大島大橋とその向こうに伯方島が見えます。 中央の尖った山は伯方島の最高峰、宝股山(ほうこさん:304m)。
滞在時間は15分ぐらいでした。行き帰りの道は狭いし、舗装がボコボコで怖かった。。
能島上陸&潮流クルーズ
集合場所には、十分余裕の11:00に到着。11:40、いよいよ乗船。参加者は25名ぐらいでした。
11:48、もうすぐ上陸。桟橋が見えます。
能島上陸
能島城跡見取図はだいぶ色褪せてますが、上が東。現在地は南部平坦地という場所。 島の中心部に本丸(郭I)がありそれを囲うように二之丸(郭II)、 北西に三の丸(郭III)、東南に出丸(郭IV)、北東に矢びつ(郭V)という配置。
以下は帰りの写真ですが、現在地の南部平坦地です。
上陸後は10数名ずつ2組に分かれて、それぞれのガイドさんの案内で島内を散策します。 最初は、桟橋の目の前の階段を上って、二之丸の南区へ。
その南端に行くと東南出丸とその先に離島の鯛崎出丸が見えます。
振り返れば、正面に本丸。
東側を通って二の丸の北側へ。
進んでいくと、矢びつといわれた曲輪が見えました。
矢びつには、弓の稽古場や武器庫があったと伝わるそう。 階段はありますが危ないとのことで行けませんでした。
矢びつのまわりは潮の流れが速そう。。
歩いてきたところを振り返ったところ。ここが二之丸の東区。
南を覗くと東南出丸と鯛崎出丸がみえます。
西のほうには三之丸。
本丸の上にあがったところ。素焼きの皿の破片が数多く出土していることから、儀礼や宴会の場所と推測されるそう。 なお、この島には水はなく、大島や鵜島から船で運んだそうです。
本丸からの眺望。北西方向に伯方・大島大橋。
本丸からの眺望。南方向。
三之丸から二之丸、本丸を見たところ。
三の丸から見た北の船だまり。
二の丸の西区。この辺りからは海外から輸入された陶磁器が数多く出土したそう。
二の丸(西区)から見た南部平坦地、東南出丸、鯛崎出丸の方向。
最後は東南出丸。鯛崎出丸をアップで。
東南出丸から鯛崎出丸を背に、正面の一段高いところが二之丸で、最上段が本丸。 左の端が三の丸で、右の端に矢びつが見えます。
ここまで上陸から約40分でした。階段を下りて船着き場に戻りました。
潮流クルージング
続いて潮流クルージング。まずは、伯方・大島大橋の下へ。
「船だまり」のところでは、島ではよく見えなかった、 かつて船を係留する柱が立てられていたという「岩礁ピット」跡の穴を見ることができました。
潮の流れが速い、「矢びつ」のまわりへ。
写真でわかるでしょうか。すごい勢いです。 今日はいいタイミングだったようでラッキーでした。
鯛崎出丸の先には、この土地に伝わる昔話で、クジラを助けたというお地蔵さんがいます。
以上で終了。猛スピードで港に戻って行きました。
最後の写真は、村上海賊ミュージアムの屋上から能島城を望遠で撮ったもの。
なかなか貴重な体験が出来ました。天気ももってくれてよかったです。