日本には約50種のホタルが生息しているといわれます。そのほとんどが成虫になると光らなくなりますが、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルは成虫になってからも光るため、ホタルといえばこの3種が有名なのだそう。
ゲンジボタル、ヘイケボタルは、流れるように緑色に光るのに対し、ヒメボタルは、黄色でチカチカ点滅するのが特徴。写真を撮るとその違いがはっきりわかります。
これまでゲンジボタルしか撮ったことがなかったので、ヒメボタルが撮れるところを調べて出かけてきました。
17:30に静岡県御殿場市の二岡(にのおか)神社に到着しました。
創建は日本武尊の東征までさかのぼるという古社であり、ヒメボタルの有名な撮影スポット。たくさんの人が集まり、以前はカメラマン同士の口論などもあったそうですが、今はボランティアの「御殿場ヒメボタルの会」が、撮影日と鑑賞日を分け、撮影日も場所取りは18時までしないなどのルールを設けて、撮りやすい環境を作ってくれているとのこと。
まずは参拝。参道のゆるい石段をあがります。
石段をあがった右手に社殿がありました。
拝殿。
本殿。
境内には参道前、社殿前などいくつか撮影スポットがあり、それぞれの場所ごとに三脚を置ける場所が決められていて、18:00から先着順で三脚を置いていきます。私は一番人気がありそうだった参道前に並び、10番目くらいでした。最前列に三脚を置けるのはその程度で、以降は2列目になります。最前列は遮るものがないので良いですが、三脚の高さは制限があり、終始座って撮影します。下手に立ち上がって後ろの人のカメラに被ったり、暗闇の中で三脚を倒したりしないように気を付けないといけませんが、幸い後ろに人は来ませんでした。
あとはひたすら、ホタルが飛ぶのを待ちます。私が場所取りしたところは、木と木の間に3人が並びました。
私が真ん中で、右隣りが沼津から来たおじさん、左隣が横浜から来たお姉さん。
画角は、沼津のおじさんの助言に従い、こんな感じにしてみました。
ホタルは、21:00少し前から飛び始め、23:00くらいにはほぼ終了。
その間、ずっと3人でおしゃべりしていました。
普段どんな写真を撮っているのかとか、カメラはどのメーカーかとか。
いまは良い感じで飛んできたねとか。
あっという間に時間が過ぎ、本当に楽しい時間を過ごせました。
こちらが帰宅後、比較明合成で複数の写真を合わせたもの。
「御殿場ヒメボタルの会」の情報によると翌日はほとんどホタルが飛ばなかったそうで、
実質この日がシーズン最終だったようです。間に合ってよかった!
帰りに山中湖の長池親水公園に立ち寄って、星景写真を少しだけ撮りました。
時刻は1時過ぎ。今の時期、富士山の登山道は、登山者の光の列ができています。
天の川がもう少し富士山の近くに来れば絵になるのですが、それはもう1か月、2か月先みたい。
星空はこの夏の間にもう一度どこかで撮るつもりです。