高ボッチ高原で諏訪湖の雲海と富士山を撮影する。

10月の連休を利用して、以前から「行きたい場所リスト」に入れていた高ボッチ高原に行ってきました。

高ボッチ高原は、長野県塩尻市東部の、高ボッチ山(標高1,665m)の周りに広がる高原で、 諏訪湖とその周辺の街並み、条件が良いとその向こうに富士山も眺められる人気スポットです。 絶景を狙って一眼カメラと三脚を持ってくる人も多くいます。 おすすめの季節は、高山植物のレンゲツツジが咲く6月中旬と、早朝に雲海が見られる確率が高くなる10月中旬から冬期の道路閉鎖までの時期(例年12月中旬)。 山頂近くまで車で行けるのは便利ですが、2つあるコースのどちらを使っても、10Kmほど対向車がすれ違うのも難しい細い山道を上がらないといけないのが難点。

明け方の写真を撮るために真夜中に山道を上ってくる人も結構いるようですが、私は安全を考慮し、 12日(土)の昼に家を出て、日暮れ前に現地に着いて車中泊、翌朝雲海を見て帰るプランを立てました。 車中泊もほとんど経験がありませんが、連休中に非日常を体験するのもいいでしょう。

当日、直前にネットの「雲海出現ナビ」で調べたところ、13日朝の雲海出現確率は39%とのこと。 ちょっと微妙な値ですが、マイカーがノーマルタイヤであまり時期を後ろにずらせないので、予定通り出発しました。
道中は中央高速が激しく渋滞し、山道を上がるときには、周囲はもう真夜中と変わらないほど真っ暗になってしまいました。 また、2つある山道のうち比較的やさしいといわれる「東山ルート」を通りたかったのに、カーナビがどうしても「崖の湯ルート」を行かせようとするので、 渋々こちらを通りますが、次回もう一度来るのを躊躇するぐらいハードでした。そんなこんなで、車中泊する第二駐車場に到着したのは18時15分頃でした。

こちらの写真は18時38分、第二駐車場からほど近い高ボッチ山頂からの諏訪湖方面を撮ったもの。 諏訪湖を囲む街の灯りがとても綺麗。夕景には間に合いませんでしたが、素敵な夜景は見れました。

富士山が見えるときは諏訪湖の左端の奥のほうに見えるようです。

19時。明日のロケハンはこのくらいにして、車に戻りました。

慣れない車中泊は少し寝て目が覚めての繰り返し。寝る前はそれほど寒くなかったのですが、深夜になると冷えて、昔キャンプに行ったときに買って以来出番のなかった寝袋が役立ちました。 まだ目覚まし時計は鳴る前でしたが、何回目かの目が覚めたタイミングで高ボッチ山の山頂に向かいました。

3時36分。2日目最初に撮った一枚。諏訪湖の上に薄っすらと雲が掛かっていました。 この少し後にたくさん人がやってきて、最前列は三脚で一杯になってしまったので、早めに起きてきて正解でした。

星も綺麗でした。星座盤を見なくてもわかるオリオン座。その左下に見える最も明るい星がシリウスで、そこから左上に見える明るい星がプロキオン。 この2つの星とオリオン座の左上の星、ベデルギウスを繋げたものが「冬の大三角」です。

4時台になると、どんどん雲が入ってきて雲海が出来てきました。

「もしかしたら今日は最高の日なのでは?」なんて思い始めていたところ、5時前頃になって急に霧が出はじめ、 暫くすると全く何も見えなくなるタイミングも出てきました。あらら。。

5時半。東の空が明るくなりはじめると、霧が少し晴れ、向こうに富士山が見えました。 ちなみに富士山の右に連なる山々は南アルプス連峰、左に連なる山々は八ヶ岳連峰です。

富士山はこの後、ぼんやり見えたり見えなくなったりを繰り返しますが、一番はっきり見えたのはこのときでした。

6時2分、八ヶ岳連峰にかかる雲の上から日の出。

霧の薄くなったタイミングを狙って写真を撮りました。

富士山の頭もうっすら見えました。

ちょっと霧が多めでしたが、無事に雲海と富士山が見られて満足しました。

こちらは車中泊した第二駐車場の入口。奥の北西方向には、北アルプス連峰が見えたはずなのですが、霧で何も見えませんでした。

第二駐車場にあった高原の絵図。帰りは第一駐車場を経由して、来た道とは反対の「東山ルート」で下山することにしました。

第一駐車場の傍にある見晴の丘から見た諏訪湖の雲海。こちらからも中央に薄く富士山が見えました。

見晴の丘から高ボッチ山頂方向。

見晴の丘から、走ってきた第二駐車場の方向。

見晴の丘から第一駐車場を見下ろしたところ。

8時20分、諏訪湖の雲もだいぶとれてきました。
下山は「東山ルート」から。「崖の湯ルート」と比べて少々道幅が広いところが多いように感じました。 昨日のナビは、なぜかこちらのルートが通行止めになっていると認識していたようで。 こちらからであれば、また再訪できそうな気がしました。

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