與止日女神社(よどひめじんじゃ:河上神社)の御祭神と由緒
御祭神は、與止日女命または豊玉姫命。
欽明天皇25年(564)に創祀され、延喜式内社でのち肥前国一の宮と崇められ、弘長元年(1261)正一位を授けられたとのこと。
海の神、川の神、水の神として信仰され、御神徳は農業をはじめ諸産業、厄除開運、交通安全の守護神。
御祭神のニ柱が、"または"で繋がっているところからして???でしたが、
與止日女命は、古事記等に出て来ない神さまで実態がよくわからないのだそうです。
神功皇后の妹の豊姫であると伝える文献もありますが、実際のところ関連性は薄いよう。
豊玉姫は海神ワダツミの娘ですが、これもヨドヒメやトヨヒメの発音がトヨタマヒメに変化しただけのものらしく、本来の神さまではないようです。
「肥前国風土記」に佐嘉川(嘉瀬川)の川上に世田姫(よたひめ)という石神が祀られているとあり、
これが変化して與止日女になったと考える説が一番しっくりする感じがしました。
なお現在、肥前国一宮は、與止日女神社のほかにもう一社、千栗八幡宮があります。
江戸時代はじめ、後陽成天皇が両社を一宮と認めたために両社は60年近く争い、
最終的にそのときは、両社とも一の宮と称してはいけないことになったそう。
江戸時代以前には争いはなかったようなので、もともとは式内社の與止日女神社が一の宮だったのでしょうか。
参拝日:2012年8月26日(日)
14:10到着。川の傍にある小さくて素朴な神社。景色が良く一日中のんびりしていたくなるところでした。 実際、神社前の川を望むスペースには小さい子連れの人が何組か来ていました。 社殿脇が仮の社務所になっていて神職のかたが一人。社務所は建設中とのことでした。
三の鳥居。
拝殿。
本殿。
境内。
金精さん。
嘉瀬川(かせがわ)。